Wi-Fiルーターの同時接続数の目安は?確認の仕方や台数を増やす方法も解説
2025年02月21日 更新日:2025年02月21日
快適なインターネット環境のためには、Wi-Fiの同時接続数を意識することがポイントです。
本記事では、Wi-Fiルーターの同時接続数の上限や、現在接続している台数の確認方法を紹介します。
加えて同時接続数が多いとどうなるのかや、接続数を増やす方法、注意点についても解説するので、Wi-Fiルーターの知識を深めるためにお役立てください。
Wi-Fiルーターの同時接続数の上限とは?確認方法を解説
Wi-Fiルーターには複数の端末を接続できますが、同時に接続するには数の上限があります。
上限いっぱいまでつなげると、接続デバイスによっては、通常接続時と比べて通信環境が悪くなる可能性があるので注意が必要です。
上限の目安は、ポケット型Wi-Fiで16台程度です。国産国内メーカーの無線LANルーターでは、同時接続数が最大36台までの製品もあります(2025年2月現在)。
バッファローやIO-DATA、エレコムのWi-Fi7対応の最新機種では、いずれも同時接続が最大64台まで(2025年2月20日時点)となっています。
Wi-Fiルーターの同時接続数とは?
Wi-Fiルーターは一台でパソコン、タブレット、スマートフォン、スマート家電、ゲーム機など、複数のデバイスとの接続が可能です。Wi-Fiルーターに同時に接続できる端末数のことを「同時接続数」といいます。同時接続数の上限は、ルーターの機種によって異なります。
最近ではテレビやロボット掃除機など、Wi-Fiルーターに接続して使うスマート家電が増えているため、一般的な家庭でも「気が付けば同時接続数上限まで端末を利用していた」といったケースがあるでしょう。
お店や施設などにもWi-Fiルーターが設置されている場合があり、一般的にフリーWi-Fiや公衆無線LANと呼ばれています。フリーWi-Fiは多くの場合、店舗側や施設が事業者と契約をして設置をしています。人が多いとフリーWi-Fiにつながりにくくなるのは、フリーWi-Fiにも接続数に上限があることが理由です。
Wi-Fiルーターの同時接続数の上限を確認する方法
自宅にあるWi-Fiルーターの同時接続数の上限は、以下のような場所に記載されているケースが多いので確認してみましょう。
- ルーター本体の液晶画面やラベル
- 製品を梱包している箱
- ルーターの説明書
- メーカーのホームページの製品紹介ページ
同時接続数の上限を確認することで、何台までつなげられるのか把握できます。
Wi-Fiルーターの現在の同時接続数を確認する方法
同時接続数について理解できても、現在自宅でどれほどの端末がルーターに接続されているのか把握できない方もいるでしょう。
ここでは、自宅で使用しているWi-Fiルーターに、現在何台の端末が接続されているのか確認する方法を紹介します。ルーターに何台の端末が接続されているか知りたい方は、ぜひ紹介する方法で確認してみてください。
ブラウザやアプリでの確認方法
インターネットのブラウザやアプリで接続数を確認することもできます。そのためには、Wi-FiルーターのIPアドレスが必要です。IPアドレスは、説明書などに、ログイン情報と一緒に記載されているので確認しましょう。初期値のIPアドレスは、メーカーごとに異なるので注意が必要です。
IPアドレスを用意したら、Google ChromeやMicrosoft EdgeなどのWebブラウザで、URL欄にそのIPアドレスを入力します。するとログイン画面が表示されるため、ユーザー名・パスワードを入力し、ログインすると接続数や接続機器を確認できます。
スマートフォンなどで各メーカーのアプリからでも、接続数を確認することも可能です。各ルーターで確認方法が若干異なるため、詳細はメーカーの公式サイトなどで確認してください。
Wi-Fiルーターの同時接続数が多いとどうなる?
ホームパーティを開催するなど、大勢の来客がある場合、一時的に同時接続数が増えることもあるでしょう。ここでは、Wi-Fiルーターへの同時接続数が多いとどうなるのかを解説します。
通信速度が遅くなる
Wi-Fiルーターは、回線を分けてそれぞれの端末に接続する仕組みになっています。同時接続数の上限を設けることで正常な通信を保っていますが、Wi-Fiルーターに接続する端末が同時接続数の上限近くまで増えると、インターネットの通信速度が遅くなってしまいます。
規定の最大接続数を超えると、正常な接続が保証されなくなります。
端末の接続切れが起こる
スマートフォンを利用している際に、Wi-Fiの接続が切れたり、つながったりを繰り返した経験がある方もいるのではないでしょうか。
Wi-Fiの同時接続数が上限を超えると、端末に過剰分配された回線が負荷に耐えられなくなってしまうため、インターネットに正常に接続できなくなります。そのため端末の接続切れが頻繁に起こるようになります。
Wi-Fiに多数の機器から同時接続することで電気やメモリも消費するため、精密機器への負荷が余分にかかり、ルーターが落ちる原因になるケースも珍しくありません。
Wi-Fiルーターの同時接続数を増やす方法
ここでは、Wi-Fiの同時接続数を増やす方法を紹介します。
家族4人の場合、それぞれのスマートフォンやパソコンなど多くの機器を接続すると、同時接続数が少ないルーターではすぐに上限に達してしまう可能性があります。
通信速度が遅くなる原因となるため、Wi-Fiの接続数を増やすことを検討してみましょう。
Wi-Fiルーターを追加購入する
一台のWi-Fiルーターで同時接続数が足りない場合は、追加購入を検討しましょう。二台以上に増設することで、安定した通信環境を目指せます。
しかし、新しいWi-Fiルーターを追加で導入すると、電波干渉によって通信環境が不安定になることがあります。
Wi-Fiルーターを複数台同じ部屋に置くのは電波干渉のリスクがあるため、一軒家であれば上下階に分けて置くことを検討してみてください。もし同じ部屋に二台のWi-Fiルーターを置くのであれば、片方のWi-Fiルーターを中継機として利用しましょう。その場合、Wi-Fiルーターのモードを「ブリッジモード(APモード)」に設定します。
同時接続数が多いWi-Fiルーターに乗り換える
同時に接続したい端末が多い方は、現在使用しているWi-Fiルーターよりも、同時接続数が多いWi-Fiルーターへの乗り換えを検討しましょう。
Wi-Fiルーターの中には、最大同時接続数が200台以上と、膨大な量の端末を接続できるものもあります。しかし、200台以上の大規模運用を目的とするWi-Fiルーターは、家庭用のルーターと比べると高額です。
一般的な家庭の場合、100台もの端末を接続するケースは少ないため、家族の数や使用する機器の数で最大必要数を割り出してみましょう。
端末によって無線と有線を使い分ける
無線LANと有線LANを併用し、端末によって使い分けることも、Wi-Fiの接続数を増やす方法の一つです。
例えば、固定で使用するデスクトップパソコンやテレビゲームなどは有線で接続し、モバイル端末のみ無線接続に選別する方法があります。
有線LANはケーブルが必要になるため、邪魔になったり、足にひっかけたりする危険性などがありますが、接続が安定しているので無線LANよりも通信速度が速いというメリットがあります。さらに、電波干渉も受けにくいので、オンラインでゲームをする場合もストレスなく楽しめるでしょう。
有線LANと無線LANのメリット・デメリットを考慮し、ベストなLAN環境の構築を考えてみてください。
Wi-Fiルーターの同時接続数を増やす際の注意点
続いては、Wi-Fiルーターの追加や乗り換えによって同時接続数を増やす際の注意点を解説します。接続数を増やす際は、以下の5つのポイントに注意して実施しましょう。
無線LAN規格「Wi-Fi 6(11ax)」以上を選択する
Wi-Fiルーターの追加や乗り換えによって同時接続数を増やすなら、無線LAN規格「Wi-Fi 6(11ax)」以上の選択をおすすめします。
Wi-Fi6では、通信環境の効率化を実現する「OFDMA技術」が採用され、複数台利用の品質を向上する「MU-MIMO(マルチユーザーマイモ)」に対応しています。これらの機能によって、多数の端末が快適につながるようになりました。
さらに、新しいWi-Fi規格であるWi-Fi7では、2.4GHz・5GHzだけでなく6GHzの3帯域を利用できます。Wi-Fi7はMLO(Multi-Link Operation/複数帯域の電波を同時に使う技術)や320MHz幅通信、デジタルデータを電波に変換する変調技術の一種である4096QAM、Multi-RU(Multiple resource unit/1ユーザーに周波数のリソースを複数割り当てられる技術)を採用しているため、Wi-Fi6と比べて最大通信速度や接続の安定性が向上しています。
Wi-Fiルーターの設置場所に注意
一つのWi-Fiルーターに複数の部屋から接続する場合は、どの部屋からもつながりやすい場所を探して設置するのもポイントです。
電子レンジやIHクッキングヒーターなどの電波を発している家電や、水槽などの近くは電波干渉を起こしやすいので避けましょう。また、棚の中といった電波を通しにくい場所もおすすめできません。
通信環境を快適にするには、Wi-Fiの利用が想定される範囲の中心に置くようにしましょう。少し高めの場所に設置することで、電波が通りやすくなります。
中継器では同時接続数は増やせない
Wi-Fi中継器とは、電波環境が悪い場合に設置することで、Wi-Fiを利用できる範囲の拡大が可能な機器です。Wi-Fiルーターをサポートする存在であり「つながりづらい」「通信速度が遅い」といった問題の解消に役立ちます。
2〜3階建の戸建てや、部屋数の多いマンションの場合、場所によっては電波が届きづらいため、Wi-Fi中継器を利用することで通信環境が改善されます。
しかし、Wi-Fi中継器はWi-Fiルーターの機能を持つ機器ではないため、利用しても同時接続数は増やせません。また、Wi-Fiルーターの機能以上に通信速度が速くならないことを理解しておきましょう。
Wi-Fiの接続状況を把握することも必要
Wi-Fiルーターの購入や乗り換えによって接続数を増やす前に、Wi-Fiの接続状況を把握することも必要です。例えば、一人暮らしでWi-Fiの接続端末が少ないにもかかわらず、急に通信速度の低下やインターネット接続が切れる場合、Wi-Fiをタダ乗りされている可能性があります。
Wi-Fiのタダ乗りとは、自宅で使っているWi-Fiを第三者が無断で使用することです。タダ乗りをされると、通信速度低下だけでなく、個人情報の盗み見や、ウイルス感染などのリスクがあります。
タダ乗りをされているか確認するためにも、Wi-Fiの接続状況の把握が大切です。Wi-Fiの電波状況確認ツールを導入して確認することで、電波の範囲が視覚化され、電波干渉が起こっている箇所の視認ができます。
自宅のWi-Fi環境の改善にも役立つので、ぜひ試してみてください。
スマートフォンのみWi-Fiが頻繁に切れる場合は要因を確認
「スマートフォンのWi-Fi切れが頻繁に起こるため、ルーターの購入や乗り換えを検討している」という方は、同時接続数の上限に達したことではなく、他の要因があるかもしれません。他の端末はWi-Fiにつながっているのに、スマートフォンだけ接続切れが起こる場合は、以下の原因の可能性があるので確認してみましょう。
- Wi-Fiがオフになっている
- 機内モードになっている
- スリープモードになっている
- 電波環境が悪い場所にいる
- Wi-Fiの設定に一時的なトラブルが発生している
- スマートフォンに不具合が生じている
Wi-Fiの接続切れが起きた際は、Wi-Fi設定や端末側の設定を見直してください。電波環境が悪い場所にいる場合、Wi-Fiルーターの近くまで移動してみましょう。
Wi-Fiの設定に一時的なトラブルが発生している場合は、スマートフォンのWi-Fi設定画面にて、Wi-Fiの接続設定をいったん削除し、再度接続し直してください。スマートフォンに不具合が生じているのなら、端末を再起動することで問題が解決する可能性があります。
周波数設定の変更で対応できる可能性も
Wi-Fiルーターの購入や乗り換えをして同時接続数を増やす前に、周波数設定を確認することで、接続が改善する場合もあります。
Wi-Fiは電波の周波数が2.4GHzと5GHz、6GHzに分けられており、それぞれに以下の特徴があります。
周波数 | メリット | デメリット |
---|---|---|
2.4GHz |
|
|
5GHz |
|
|
6GHz |
|
|
上記の通り、周波数によって特性が異なるため、端末ごとに周波数を切り替えてそれぞれで通信を行うのが同時接続時に有効です。もし一つの周波数のみを利用していたら、周波数ごとの同時接続数を整理することで、結果的に多くの端末を快適に利用できるようになるでしょう。
周波数の切り替えには、バンドステアリング機能を用いれば、手動で切り替える手間を省けます。バンドステアリング機能とは、状況に応じて自動的に周波数帯が切り替わる機能です。
利用するには、バンドステアリング機能対応のWi-Fiルーターが必要です。通信速度が安定し、周波数帯を切り替える手間を省けるので、ぜひ検討してみてください。
※本内容は2025年2月時点の情報です
Wi-Fiの接続端末数に余裕を持たせる
同時接続数の多いWi-Fiルーターに変更したとしても、接続端末を上限近くまで増やした場合、通信速度が低下する可能性があります。快適なインターネット環境を楽しむには、Wi-Fiの接続端末数に余裕を持たせることがポイントです。接続数に余裕があることで、本来の性能を発揮できるようになります。
快適な通信速度でインターネットを利用するためには、同時接続数をルーターに接続する端末台数 × 2程度にするのがおすすめです。例えば同時接続数が30台であった場合は、ルーターに接続する端末を15台までにします。ルーターを新しく購入する際は、この基準を満たす物を選びましょう。
Wi-Fiの速さにこだわるなら「ひかりdeネット」がおすすめ
「ひかりdeネット」は、自社独自の光ファイバーネットワークなので、混雑する時間帯でも安定した超高速インターネットの利用が可能です。
2024年4月1日からは「ひかりdeネット3G」がスタートし、1Gプランの月額利用料に+500円(税抜)で契約できるようになりました。3G・10GプランはIPv6に対応しており、さまざまなニーズに応じたプランを用意しています。
ひかりdeネット3Gは、Wi-Fi最大速度4804Mbps(論理値)の無線機能内蔵ONUが標準装備されているため、お得に利用できます。また、ひかりdeネット3Gの無線機能内蔵ONUは、Wi-Fi6に対応しており、かつ10Gbps用ネットワークインフラ設備を利用しているため、通信環境が安定している点も強みです。
ひかりdeネットの各コースには基本的に無線LANルーターが付属されていますが、「ひかりdeネット10Gコース」のみご自身でルーターの準備が必要なので注意してください。ひかりdeネット10Gコースの契約で10Gbpsを堪能したい場合、新規格Wi-Fi7(6GHz 11529Mbps)の無線LANルーターを推奨します。また、パソコンもWi-Fi7対応の機種をご使用いただくことをおすすめします。
※プランや金額などは2025年2月時点の情報です
まとめ
自宅にWi-Fi環境を構築する場合は、接続する台数や部屋の規模などに合わせて最適なルーターを選ぶことがポイントです。
Wi-Fiの接続数を増やすことで、同時に使用できるデバイスが増え、複数人でも快適なインターネット通信を楽しめます。複数人で使用する機会が多い方は、推奨接続数が多いルーターを選ぶのがおすすめです。
TOKAIケーブルネットワークの「ひかりdeネット」は、ひかりdeネットの一部コースを除く各コースには基本的に無線LANルーターが付属しています。ひかりdeネット3Gに付属するWi-Fiの最大速度は4804Mbps(論理値)であり、自社光ファイバーネットワークとの相乗効果で安定した超高速インターネット通信がご利用いただけます。テレビや電話などのサービスを一緒に契約することで、プラス割が適用されお得に利用できるので、まずは「ひかりdeネット」のページをチェックしてみてください。
ひかりdeネットの詳細はコチラ
2025年02月26日
葵舟
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