インターネットの速度が遅い原因について解説

2026年03月11日

インターネット

目次

インターネットが遅くなる現象にはいくつか原因があります。ここではインターネットの速度が遅くなる原因をタイミング別に分け、回線、接続機器、端末のいずれに問題があるのか解説します。

インターネットを快適に楽しむには、十分な通信速度が必要です。もしインターネットの速度が遅いと感じているのであれば、まずはインターネットの使用用途と現在の通信速度が見合っているのか確認しましょう。

以下の表は用途別に問題がないとされる速度の目安です。

用途 通信速度の目安(下り)
動画視聴 3.0~25.0Mbps
オンラインゲーム 30.0~100.0Mbps
オンライン会議 10.0~15.0Mbps
Webサイトの閲覧 1.0~10.0Mbp

また計測サイトやアプリによって現状の通信速度を測ることもできますので、計測したことが無い方は上の表と照らし合わせたうえで確認してみてください。

ある時間帯だけインターネット速度が遅くなる原因

たとえば週末の夜など、特定の時間帯だけインターネットが遅くなるのであれば、一度に多くの人がインターネットを利用していることが考えられます。ほかにも一時的に遅くなる現象にはいくつか原因があるため、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

アクセスが集中している

1つのサイトに対して自分を含む大勢のユーザーがアクセスしていると、その分表示に時間がかかるようになります。

なぜなら、一般的なサイトはサーバーに保管されており、必要に応じて呼び出される仕組みだからです。もし大勢が同時に呼び出そうとすると、サーバーが処理しきれないため、インターネットの速度が遅くなる可能性があります。

プロバイダの混雑

インターネットへのアクセスは、プロバイダの回線を通じて行いますが、その能力を上回る人数で使用すると、インターネットの速度にも影響します。

また、通信障害やメンテナンスなど混雑以外でも、プロバイダが原因で回線速度が落ちる場合もあります。そのため心当たりがない場合は、プロバイダのホームページにその旨の告知がないかも確かめてみましょう。

PPPoE方式で接続している

PPPoE方式とは、電話の原理をインターネット通信に応用した接続方法ですが、大勢が回線を使うと通信量の増加にしたがって速度が落ちてしまいます。

また、新しい接続方法として登場したIPoE方式は、直接インターネットへ接続できますが、PPPoE方式では、通信に電話回線網と終端装置を経由する必要があるため、IPoE方式よりも混雑の影響を受けやすくなります。

配線方式の問題

LAN配線とは、マンションやアパートなどの集合住宅で多く使われている配線方法です。建物まで通じている光回線を、各部屋までLAN配線を使って分配する仕組みとなります。

各部屋で設備を共有してインターネットへ接続するため、住んでいる人たちが一度に接続すれば、その分処理のスピードが落ちてインターネットの速度にも影響を与えます。

インターネット速度が「急に」遅くなる原因

「いつもは速いのに、時々ガクッと遅くなる」という場合は、その瞬間のデバイスの動作や、一時的な周辺環境の変化が疑われます。

【端末側】スマホ・PC・ゲーム機の動作が原因のケース

OSや大容量ゲームのバックグラウンド更新・同期

最近のPCやゲーム機(PS5等)は、操作していない時でも裏側で数十GB単位の大型アップデートを自動で行うことがあります。

また、スマホの動画がiCloudやGoogleフォトへ一斉にバックアップされる際も同様です。これらが始まると通信帯域をフルに占有されるため、他のデバイスが「速度泥棒」に遭ったような状態になります。

セキュリティソフトの動作や端末の不具合

特定の1台だけが急に遅くなった場合は、セキュリティソフトのスキャンによる負荷や、メモリ不足が考えられます。

まずは「端末の再起動」を試して改善するか確認しましょう。

【ネットワーク機器側】ルーターや回線設備が原因のケース

通信機器の「熱暴走(サーマルスロットリング)」

Wi-Fi 7対応などの高性能ルーターは、処理能力が高い反面、発熱も増えています。

夏場や風通しの悪い場所に設置していると、チップ保護のために性能を抑える「サーマルスロットリング」が発生し、処理能力が急落することがあります。

家電製品などによる一時的な電波干渉

電子レンジの使用中にWi-Fiが途切れるのは、同じ「2.4GHz帯」の電波を使うためです。

その他、コードレス電話や古いBluetooth機器の使用中も、一時的な通信エラー(パケットロス)が起きやすくなります。

速度制限がかかった(スマホやポケットWi-Fiの場合)

スマホやポケットWi-Fiの契約プランによっては、通信可能なデータ容量が定められている場合があります。

そのため通信量があらかじめ定められたデータ容量に達すると、その時点で速度制限がかけられてしまい、インターネットの速度が低下します。

通信制限がかかる条件や制限中の速度は、契約するプランや会社によって異なるため、気になる人はあらかじめ確認しておきましょう。

インターネット速度が「慢性的に」遅い原因

「朝から晩までいつ測っても遅い」「夜になると必ず速度が落ちる」という場合は、契約方式や宅内設備に物理的な「壁」がある可能性が高いです。

【端末側】設定やスペックのミスマッチ

最新端末の「IPv6設定」が有効になっていない

回線が高速な「IPv6(IPoE)」に対応していても、PCやゲーム機側の設定が古い(IPv4優先)ままだと、信号待ちの多い「一般道」を走っているような状態になります。

チェックポイント: オンラインゲームや高画質動画を楽しむ際は、端末の設定画面で「IPv6」が有効になっているか必ず確認しましょう。 

端末側のWi-Fi規格が古い(スペック不足)

最新の超高速ルーターを導入しても、受け取るスマホやPCが古い規格(Wi-Fi 4や5)までしか対応していない場合、速度は古い規格の上限に制限されます。

【ネットワーク機器側】配線・接続方式のボトルネック

接続方式(IPv4 PPPoE)による「網終端装置」の混雑

フレッツ光などフレッツ網回線で、夜間に速度が落ちる最大の原因は「網終端装置」という場所の渋滞です。

これは道路の「料金所」のようなもので、旧来の接続方式(IPv4 PPPoE)では回避できません。
※フレッツ網でもIPoE方式であれば、渋滞ポイントを通らないため、安定した速度が期待できます。

宅内LAN設備の「100Mbpsの壁」(カテゴリー5ケーブル)

10年以上前のLANケーブル(カテゴリー5:CAT5)や古いハブを使い続けている場合、そこが通信のボトルネックになります。

CAT5の設計上限は100Mbpsのため、1Gbpsの高速プランを契約していても、速度は10分の1にカットされます。

ケーブル表面に「CAT5」と印字がある場合は、「CAT5e」や「CAT6」への交換が必須です。

Wi-Fi 2.4GHz帯の「飽和」と「デバイス過多」

スマートスピーカーや掃除機など、多くのIoT家電が2.4GHz帯を利用します。しかし、この帯域は「電波の通り道」が少なく、接続台数が増えると順番待ちが発生して通信効率が悪化します。

スマホやゲーム機など速度重視の機器は、空いている「5GHz帯」や「6GHz帯」へ振り分けましょう。

ルーターの設置場所が悪い

無線LANを使用しているのであれば、ルーターの設置場所も重要です。ルーターがパソコンやスマホから離れすぎていたり、壁などの障害物があったりすると、その分スムーズな電波のやりとりができなくなり、通信速度にも影響を与えます。

そのため、家の場所によって通信速度が変わる場合は、ルーターの設置場所を確認してみてください。

【住環境】メッシュWi-Fiの配置や建物設備の限界

メッシュWi-Fiのバックホール不足(バケツリレーの失敗)

親機と子機の距離が離れすぎていると、手元の電波強度が「最大」でも通信は遅くなります。

これは「データのバケツリレー」の連携が細くなっている状態です。子機の設置場所を見直し、親機との通信経路を確保しましょう。

建物全体の共有設備(VDSL方式など)による制限

マンションの各部屋まで電話線を利用する「VDSL方式」の場合、構造上の上限は100Mbpsです。

これは宅内機器の交換では解決できないため、光配線方式への変更や、別回線の導入を検討する必要があります。

まとめ:速度改善のためのチェックリスト

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 症状  疑われる主な原因  試すべき対策
時々遅くなる アップデート、熱暴走、家電干渉 端末再起動、ルーターの配置変更
夜だけ遅くなる プロバイダの混雑(IPv4 PPPoE) IPv6(IPoE)接続への切り替え
常に100Mbps以下 LANケーブル、VDSL方式 ケーブルをCAT5e以上へ交換、回線見直し

インターネット速度が遅い原因を知って対策を考えよう

インターネットの速度が遅くなる原因は複数あるため、まずは何が原因なのかを追究してみましょう。

接続に必要なものは「インターネット回線」と「接続機器」、スマホやパソコンといった「端末」の3つです。このうちのどれに原因があるのかがわかったら、計測数値を参考に速度の改善を目指しましょう。

もし回線速度を計測した結果、用途に見合っていないことがわかったら、プロバイダや回線の変更を視野に検討してみてはいかがでしょうか?