ネットの回線速度を上げる方法12選!遅いネット環境を改善しよう

2022年02月02日 更新日:2024年02月28日

インターネット

目次

インターネットの回線速度が遅い原因は、大きくルーターなど通信機器の問題、パソコンやスマートフォンなど端末の問題、回線自体のポテンシャルの3つが考えられます。この記事では通信機器や端末の問題を解消する方法について説明します。

インターネットの回線速度が遅いのは回線自体のポテンシャルの低さが原因だと考えがちですが、実際にはルーターなどの通信機器やパソコン、スマートフォンなどの端末が原因である場合も少なくありません。

この記事では、通信機器やパソコン、スマートフォンが原因で、ネット回線の速度が低下している場合の対処法を解説します。あわせてより高速な回線・プロバイダの選び方も紹介しますので、インターネット環境の改善に役立ててください。

ネットの速度を上げるための改善方法【通信機器編】

ネットの回線速度が遅いと感じたら、まずは通信機器の問題を疑ってみてください。

改善方法1:ルーターの性能を上げる

古いルーターを使っている場合は、最新の通信規格「Wi-Fi6」に対応したルーターへの買い替えを検討しましょう。最新の通信規格「Wi-Fi6」の最大通信速度は、従来規格のWi-Fi5の約1.4倍であり、通信速度の向上が期待できます。

機種名をWebで検索し「規格名」に「IEEE802.11ax」とあればWi-Fi6に対応のもの、「IEEE802.11ac」など末尾がax以外なら従来の規格と判断してください。

ルーター選びでは「ストリーム数」も重要です。ストリーム数とは、ルーターのアンテナ数のことで、大きいほど通信速度は高速になります。通信速度を高速化したいならストリーム数の大きなルーターを選びましょう。

ただし、実際の通信速度はルーターと接続するパソコンやスマートフォンのいずれか低いほうのスペックで決まります。接続する端末のストリーム数が少なければ、ルーターのストリーム数を増やしても通信速度は上がらないので注意しましょう。

改善方法2:中継機を利用する

ルーターがパソコンやスマートフォンなどの端末を使用する場所から離れていると、電波が弱く不安定になり、回線速度も遅くなります。端末の使用場所とルーターの距離を縮めることが難しいなら、中継機を設置してください。ポイントは、使用場所とルーターの中間に設置することです。

中継機にはルーターの電波を受信し、強くして再発信することでルーターの電波が届く距離を延ばす働きがあります。端末とルーターが同じ階にないなど、距離が問題なら、中継機を使うことで回線速度は改善できるでしょう。

改善方法3:LANケーブルはCAT6以上を使う

ルーターは電波状態に回線速度が左右される弱点があります。最新規格「Wi-Fi6」の通信速度は最大10Gbpsですが、これはあくまで理論値であり、実際にはそこまで出ていないケースがほとんどです。

オンラインゲームなど、回線速度が特に重要な用途に使用するなら、LANケーブルを使って有線接続することをおすすめします。有線接続なら電波状態によって回線速度が左右されず、回線のスペックを最大限に活かせます。

LANケーブルには、大量のデータ通信に対応した規格である「CAT6」の使用をおすすめします。それ以上の規格である「CAT7」もありますが、個人利用が目的であれば、「CAT6」でも十分に安定した通信が可能です。

改善方法4:ルーターの熱を冷ます

インターネットに長時間接続していて回線速度の低下を感じたら、ルーターが熱を持ちすぎていることが原因かもしれません。ルーターの過熱が原因であれば、一度電源を落とし、熱を冷ましてから再起動することで、回線速度は回復します。

ルーターだけでなく、ONU(光回線やルーターがつながれている装置)の過熱も原因になります。

ネットの速度を上げるための改善方法【端末(パソコン・スマートフォン)編】

通信機器が問題ではないなら、パソコンやスマートフォンなど端末の問題を疑いましょう。

改善方法5:OSを最新にアップデートする

パソコンやスマートフォンのOS(オペレーティングシステム)を、最新のものにアップデートしましょう。

OSとは、端末への入力(命令)をコンピュータの言葉に変換して実行させ、その結果を人間が理解できる文字や画像、音などに変換して出力するシステム(ソフト)のことです。

パソコンであればWindowsやmacOS、スマートフォンにはiOSやAndroidがOSとして搭載されています。最新のOSへのアップデートは、それぞれ次のような方法で行います。

Windowsの場合

「更新とセキュリティ」>「Windows Update」

macOSの場合

「システム環境設定」>「ソフトウェア・アップデート」

iOSの場合

「一般」>「ソフトウェア・アップデート」

Androidの場合

「端末情報」>「ソフトウェア更新」

改善方法6:キャッシュを削除する

キャッシュとは、直近に読み込んだデータや使用頻度の高いデータをメモリ内に保存する機能のことです。キャッシュにはデータの処理や読み込みを高速化できるメリットがある反面、たまりすぎるとネット回線速度を低下させる原因になります。キャッシュの削除方法は、使用しているブラウザによって異なります。

例えばパソコン版「Chrome」なら、右上にある「その他アイコン」をクリックし、「その他のツール」から「閲覧履歴を消去」を選びます。上部メニューから「全期間」を選択、「Cookieと他のサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」のチェックボックスをオンにし、「データを消去」をクリックすれば完了です。

改善方法7:セキュリティソフトを一時停止してみる

セキュリティ(アンチウイルス)ソフトが原因で、動作が遅くなっている可能性もあります。セキュリティソフトを立ち上げて、一度機能を停止してみてください。それで回線速度が改善したなら、セキュリティソフトが原因です。

停止させたままではセキュリティ面で不安ですから、セキュリティソフトの設定変更や、動作が軽いセキュリティソフトへの入れ替えを検討しましょう。

改善方法8:メモリ不足を解消する

パソコンのメモリ不足も回線速度を低下させます。最新のOSを快適に使用するためには、4GB以上のメモリがあるのが理想です。

メモリを増強する方法もありますが、その前に試したいのが「メモリ開放」です。現在使っていないソフトウェアを終了させ、ブラウザのウインドウを閉じることで占有していたメモリが開放されます。前述したセキュリティソフトも、メモリの占有量が多いソフトウェアです。

改善方法9:使用するブラウザを変更する

インターネットを閲覧するためのソフトウェア「ブラウザ」にも、動作が速いものと遅いものがあります。動作の速いブラウザを使用することで、インターネットの速度も出るようになるでしょう。

2020年に行われたあるテストでは、Windowsの標準ブラウザである「Microsoft Edge」は遅いと評価されています。もしMicrosoft Edgeを使用しているなら、速いと評価されている「Opera」「Vivaldi」「Google Chrome」といったブラウザに変更してみましょう。

改善方法10:Wi-Fiの周波数帯を変えてみる

Wi-Fiで接続しているなら、使用する周波数帯を変更してみましょう。一般的にルーターで選べる周波数帯は5GHzと2.4GHzの2種類、接続時に入力するSSIDでどちらの周波数帯を使用するかを選択できます。

5GHzはSSIDの最後が「5G」もしくは「a」、2.4GHzは「2g」もしくは「G」になっていますから、別の周波数帯に変更してみましょう。

5GHzは回線速度が速く電波が安定していますが、障害物に弱く電波が遠くまで届きません。2GHzは回線速度がやや遅く電波も不安定ですが、障害物には強く電波が遠くまで届くのが特徴です。使用環境にあった周波数帯の選択で、ネット環境の改善が期待できます。

回線・プロバイダを変更してネット速度を改善する

通信機器や端末への対策だけで満足な回線速度に改善しない場合は、回線・プロバイダの変更を検討しましょう。

最大通信速度が速い回線を利用する

現在より速い回線・プロバイダ、例えばADSLからCATVや光回線に変更することで、ネットの回線速度は改善されます。光回線の場合、数年前までは最大速度1Gbps(1000Mbps)が主流でしたが、近年は2~20Gbpsの回線も登場しています。

ただし、速ければ速いほどいいわけではありません。速い回線ほど料金は高くなる傾向があり、使用する端末によっても通信速度に限界があるためです。用途や使用する端末に合った回線・プロバイダを選びましょう。

格闘系やシューティング系のオンラインゲームをプレイするなら100Mbps以上ほしいところですが、動画視聴やビデオ会議などの用途なら30Mbpsもあれば十分です。

IPv6に対応した回線・プロバイダを選ぶ

IPv6とは次世代の通信規格であり、中継ポイントを介さない接続方式によって回線速度の低下を防ぎ、光回線のポテンシャルを活かした高速通信を可能にするものです。

IPv6にはデメリットもあり、GoogleやYouTube、Netflixなど一部のサイトにしか対応しておらず、IPv6非対応のサイトにはアクセスできません。

この問題を解消するのが「IPv4 over IPv6」という、従来の規格IPv4とIPv6のどちらのサイトにもアクセスできる技術です。

IPv4 over IPv6を利用すれば、IPv6対応サイトでは通信速度の改善が期待でき、IPv6非対応のサイトでも、直前にIPv6からIPv4へ自動変換されてサイトにアクセスできます。光回線による快適なネット環境を実現するなら、「IPv4 over IPv6」に対応した回線・プロバイダとルーターを選ぶのがおすすめです。

回線速度が向上するよう設定して快適にネットを利用しよう

インターネットの回線速度は、通信機器や端末の問題を解決すると改善されるケースも少なくありません。まずは今回紹介した改善方法を試してみてください。

それでも改善されないなら、利用している回線の通信速度の遅さが原因と考えられます。回線・プロバイダの見直しを検討しましょう。

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