マンションの光回線工事は許可が必要?ケース別に詳しく解説!
2022年12月27日 更新日:2024年02月27日
マンションで光回線の工事をする際、管理会社などの許可が必要になることがあります。この記事では、工事の際に許可が必要なケースと、許可をもらうまでの流れを解説します。
マンションに光回線を導入する際は、管理会社などに許可をもらう必要があるケースと、許可が不要なケースがあります。この記事では、光回線の工事の許可取りについて、戸建て・マンションなどの回線タイプや建物への導入状況別に解説します。
管理会社などを説得する方法や、部屋から回線を撤去する場合の作業や料金についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
光回線工事をマンションで行う場合に許可が必要?
管理会社や大家さんからの許可が必要になるのは、光回線工事が大がかりになる場合です。工事が小規模な場合や回線がすでに引き込まれている場合、許可は必要ありません。
回線がすでに引き込まれているかどうか確認する方法については、次の記事を参照してください。
許可が不要なケース
自室まで光回線が引き込まれているケースでは、工事が不要なので許可を取る必要はありません。共用スペースまで光回線がすでに導入されているケースでは工事が必要になりますが、大がかりな工事は行わないため、同じく許可取りは不要です。
物件探しの段階で光回線工事の許可が必要かどうかを確認するには、物件の「特徴・設備」の項目に注目しましょう。「インターネット完備」なら自室まで、「インターネット対応」なら共有スペースまで回線が引かれていることがわかります。
ただし、引かれている回線が光ケーブルではないケースがあるので、念のために確認を取りましょう。光回線工事が不要なケースについては、次の記事も参考になるでしょう。
許可が必要なケース
次のようなケースでは、工事の際に許可をもらう必要があります。
戸建て向けプランを契約したい場合
集合住宅にすでに引かれているマンションプランの光回線ではなく、新たに戸建て向けプランを使いたいケースでは大がかりな工事が必要です。
新規で光回線を導入するために、建物の近くにある電柱から回線を部屋まで引き込みます。引き込みには既存の電話回線の配管やエアコンダクトを利用しますが、引き込む方法が見つからない場合は建物に穴を開ける必要があります。
工事の許可をもらうタイミングで、大家さんや管理会社に話しておきましょう。
戸建て向けプランの光回線を導入するメリットは、高速回線を独り占めできるところです。マンションプランでは、時間帯によっては混雑が原因で思ったような速度が出ないデメリットがありますが、戸建て向けプランならそのような心配はありません。
新たにマンションプランを契約してもらう場合
光回線が引き込まれていない集合住宅で光回線を使いたい場合、戸建て向けプランで個別に引き込む以外に、建物ごとマンションプランで契約する方法があります。
マンションプランには月々の使用料金が安くなるメリットがありますが、契約には一定数以上の利用者の取りまとめが必要です。また、設備導入のための大がかりな工事が必要なので、管理会社や大家さんが難色を示すかもしれません。
そのため新たにマンションプランを契約してもらうのは、ハードルが高い方法といえます。
前入居者の戸建て回線が残っている場合
入居時に説明されていない場所に光コンセントを見つけたら、管理会社や大家さんに連絡しましょう。前の入居者が戸建て回線を導入し、撤去せずに退去したケースがこれに該当します。
そのままにしておくと、「無断で光回線を引き込んだ」と思われる可能性があり、退去する際に回線の撤去費用を請求されるかもしれません。残された回線をそのまま使いたい場合も、退去時のトラブルを避けるため管理会社や大家さんへの連絡は行ったほうがよいでしょう。
マンションタイプでも穴あけが必要な場合(ごく稀)マンションタイプの回線が導入済みの集合住宅でも、何らかの理由で自室まで回線を引き込めないことがあります。
例えば、各部屋への引き込みに用いる電話回線の配管が劣化していて、光ケーブルが通せないケースです。壁に穴を空ける必要が出てきますが、回線が引き込めないことが判明するのは工事を開始してからというケースも考えられます。
光回線工事をマンションで行う場合は誰に許可をもらう?
光回線工事の許可をもらうのは一般的に「管理会社やオーナー」ですが、同じ集合住宅でも賃貸マンションか分譲マンションかによって、許可を取る相手は変わってきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
賃貸マンション
賃貸マンションでは、大がかりな光回線の導入工事が必要になった場合に許可を取るのは、「建物の所有者」や「建物を管理している会社」になります。
建物の所有者は物件のオーナーや大家さん、建物を管理しているところは管理会社や不動産会社になりますが、物件によってそれぞれ事情は異なります。
許可を取る相手がわからなければ、賃貸契約書にある問い合わせ先に連絡し、導入工事の許可を取りたい旨を伝えることも方法です。
分譲マンション
同じ集合住宅でも、分譲マンションの場合は理事会が管理しているケースもあります。管理会社は理事会から管理を委託されているに過ぎないため、大がかりな光回線導入工事を行いたいなら、まずは理事会に相談してみましょう。
工事を許可するかどうかは、理事会によって決めるため、許可がもらえるまでに数か月から半年かかることもあり、場合によっては工事の許可が下りないこともあるでしょう。
マンションで光回線工事の許可をもらいやすくする方法
賃貸・分譲に関わらず、工事の許可を取るのは回線を開通させたい人です。そのためには管理会社や大家さん、理事長などとスムーズに話を進めなければなりません。ここからは、そのための方法を見ていきましょう。
建物が傷つく前提で話をしない
物件の大家さんや理事長は、建物に傷がつき、資産価値が下がることを嫌います。光回線の開通工事には、穴あけやビスどめがともなう場合もありますが、建物に傷がつく可能性があることは、なるべくソフトに伝えたほうがよいでしょう。
「穴あけやビスどめ」ではなく「ともなう場合もある」ことを、強調するニュアンスです。工事とはいえ配線にとどまることや、信頼できる業者が施工することもあわせて伝え、不安をやわらげましょう。
簡単な言葉で説明する
物件の大家さんや理事長に工事の説明をする際は、専門的な言葉や横文字の使用は避けて、なるべく平易な言葉での説明を心がけましょう。大家さんや理事長が年配のケースもあり、「よくわからない工事だ」と思われた途端、拒否されてしまう可能性があります。
説明する側が、工事内容を正しく把握しておくことも大切です。光回線の工事内容については、次の記事を参考にしてください。
工事に立ち会いができることを伝える
どれだけわかりやすく説明しても、言葉だけで工事のイメージは伝わりにくいものです。相手が不安を感じているようなら、工事には立ち会いが可能であることを伝えましょう。
立ち会うことで、工事がそれほど大ごとではないことを理解してもらえます。また、「立ち合いが可能」と伝えることで、相手の安心感も増すでしょう。
他の住人に迷惑をかけないこと
光回線の引き込み工事は作業時間が日中で、騒音やゴミもほとんど出ないことを伝えましょう。他の入居者の迷惑にならないことを強調してください。
大家さんや管理会社は建物に傷がつくのと同様に、入居者に迷惑がかかることを嫌います。嫌気が差した入居者が退去してしまうケースが考えられるからです。
光回線の引き込み工事は「工事」というほど大げさなものでなく、他の住人の迷惑になる要素も少ないことを伝えましょう。
退去時の撤去を約束する
退去時には原状回復を行うことを約束しましょう。独自に引き込んだ回線は撤去し、壁に開いた穴はふさぐなど、具体的な原状回復の方法も説明できるとスムーズです。
かかる費用はすべて自分が負担することや、どのような業者が担当するかもあわせて話しておきましょう。光回線を撤去する料金は、事業者によって異なります。事業者を選ぶ際は、退去時のことも考えて申込みをしましょう。
まとめ
入居する部屋に光回線が導入されていない場合は、大家さんから管理会社から許可をもらって開通工事を行う必要があります。無許可で光回線を開通させると、退去時にトラブルの原因となるため注意しましょう。
許可を得るには、大家さんや管理会社、理事会への説得が必要です。建物への傷や入居者に迷惑がかかることを特に嫌うことを理解し、わかりやすい言葉で工事の内容を伝えましょう。
一方で光回線工事が全くできないケースも見られます。詳しくは以下の記事でも紹介しています。
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